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平成29年東京農工大学編入試験問題解答 数学 問題1:極値問題

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[1]

設問の通りに、関数\({f(x,y)}\)の\(x\),\(y\)についての偏微分をそれぞれ\(0\)とおくと

\begin{eqnarray}f_{x}&=&2xy+y^{2}+2x-6y-7&=&0\\f_{y}&=&2xy+x^{2}-2y-6x+5&=&0\end{eqnarray}

\(f_{x}\)の式を変形すると

\begin{eqnarray}f_{x}=(y+1)(2x+y-7)=0\end{eqnarray}

ここで\(y=-1\)の時と\(y\neq-1\)の時で場合分けをする。

(i)\(y\neq-1\)の時、

\begin{eqnarray}2x+y-7=0\\x=\frac{7-y}{2}\end{eqnarray}

この\(x\)をもう一方の式\(f_{y}\)に代入して

\begin{eqnarray}y(7-y)+\frac{(7-y)^{2}}{4}-2y-3(7-y)+5&=&0\\y^{2}-6y+5&=&0\\(y-5)(y-1)&=&0\\y&=&1,5\end{eqnarray}

\(y=1\)の時、\(f_{x}(x,1)=0,f_{y}(x,1)=0\)をどちらも満たす時、

\begin{eqnarray}x=3\end{eqnarray}

\(y=5\)の時、\(f_{x}(x,1)=0,f_{y}(x,1)=0\)をどちらも満たす時、

\begin{eqnarray}x=1\end{eqnarray}

(ii)\(y=-1\)の時、\(f_{y}\)に代入して

\begin{eqnarray}-2x+x^{2}+2-6x+5&=&0\\x^{2}-8x+7&=&0\\(x-1)(x-7)&=&0\\x=1,7\end{eqnarray}

よって、\(f_{x},f_{y}=0\)を満たすのは\((3,1),(1,5),(1,-1),(7,-1)\)の4点  //

 

[2]

設問を満たす\((a,b)\)は\((3,1),(1,5)\)の2点であり、それぞれの2階微分は

\begin{eqnarray}f_{xx}&=&2y+2\\f_{yy}&=&2x-2\\f_{xy}&=&2x+2y-6=f_{yx}\end{eqnarray}

判別式\(H(x,y)=f_{xx}f_{yy}-f_{xy}^{2}=(2y+2)(2x-2)-(2x+2y-6)^{2}\)より

\begin{eqnarray}H(3,1)&=&4\cdot 4-2^{2}=12>0\\H(1,5)&=&12\cdot 0 - 6^{2}=-36<0\end{eqnarray}

よって極値をとる点は\((3,1)\)の1点のみであり

\begin{eqnarray}f_{xx}(3,1)&=&4>0で極小\end{eqnarray}

つまり2変数関数\(f(x,y)\)は、

\begin{eqnarray}極小値 f(3,1)&=&-14\end{eqnarray}をとる。

 

以上です。農工大にしては例年よりも面倒な導出ですが、難易度はそこまで上がってないと思います。本番なら20~30分使っていいと思います。質問あれば受け付けます。

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