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倫理学のすゝめ

書きたいことをいろいろ書いてます

『トリコ』を読み終えて。【最終回感想】

感想-アニメマンガ

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本日発売の少年ジャンプ2016年51号にて『トリコ』が最終回を迎えました。8年以上に渡る長期連載でしたが、個人的にとても思い入れのある作品だったので感想を書くことにしました。最終回の感想というよりは、作品全体について書きます

 

 

知らない方もいると思うので、一応『トリコ』についてざっくり説明します。この漫画は"グルメ時代"で活躍する美食屋のトリコと料理人の小松が世界中の美味しい食材を求めて冒険するという物語です。冒険しながらトリコが食材であるモンスターとバトルしたり"美食會"という悪い組織とバトルする、いわゆる王道バトル漫画ですが、調理の難しい食材に挑戦する小松の調理シーンも必見です。

作品の大ファンだった僕が最終回を読み終えた時にまず浮かんだのが「無事に完結して良かった」という思いです。最盛期はジャンプの看板漫画として数えられていたトリコですが、終盤はやや人気が落ち込みアニメも終了してしまったので、中途半端なところで打ち切られるんじゃないかとハラハラしてました。

しかし僕は終盤の展開がとても好きです。

・実は地球自体が何億年もかけて調理されてきたこと
・美食神アカシアがラスボスだったこと
・トリコとスタージュン(美食會の敵キャラ)がアカシアの子供だったこと

などなど、崩壊していく地球の上での最終決戦で明かされていく真実が、物語がラストに向かっていく感じがしてこれぞ少年漫画だなと思って読んでいました。ジャンプは過去に偉大な王道バトル漫画が多すぎて、最近は奇をてらった内容でないと生き残るのが難しい状態になっていますが、トリコは最後までみごと王道を貫いてくれました。

そして今日ついに完結。個人的に僕は先週掲載された「最終回の1回前」の話がとても泣けました。

戦いが全て終わり無事に地球の崩壊も止まった後、トリコとリンの結婚式の話です。トリコは披露宴に来てくれた大勢の参加者(これまでの登場キャラほぼ全員)に対して、ついに完成したフルコースを振舞います。もちろん料理長をつとめるのはトリコのコンビ、小松です。

ここから次々とトリコのフルコースが並べられていくのですが、食材は全てこれまでの冒険でトリコと小松が出会って来た食材ばかりで、その度に小松の脳裏に思い出が蘇り続けます。

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僕らも一読者としてトリコと小松の冒険を見守って来たので、それを思い出しながらこの時点でもう泣けるんですけど、やはり極め付けはサラダで出て来たオゾン草で「コンビを組んでほしい」とトリコが言う作品の中でもきっての名シーンです。ここで小松の涙腺が崩壊します。

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そして最後に戦いの中で死んでゆき、食霊となったアカシア、フローゼ、一龍、次郎たちの前に現れた三虎が、やっと輪の中に入っていくシーンで終わります。

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フローゼの死後、敵同士として争ったアカシアの家族は、食霊となってから初めてまたひとつの家族となることができました。食事を通して。

この『トリコ』という漫画は「食」に命をかけて戦うことがほとんどです。一見僕たちからするとそこまで無理するなと思ってしまうシーンも少なくありませんでしたが、それほどまでに「食欲は純粋」であるということなのかもしれません。人は食べなければ生きていけない。これはどれだけ科学が進歩しても、どれだけ娯楽が増えても変わらないことであると。喜びや悲しみなどと食欲は無関係で、食欲は全ての人間が持っている純粋なものだとトリコは言っています。

そしてもちろんトリコと小松の冒険はこれで終わりではありません、最終回ではトリコと小松が新たな食材を求めて宇宙へ旅立つシーンで幕を引きます。なぜなら食欲がなくなることはないからです。

 

それと僕にも食欲があるので、朝から何も食べてないこの状況をなんとかしたいです。