倫理学のすゝめ

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友人の中国人留学生がコ◯ドームを爆買いした話

先日の週末のこと、学校のクラスメイト達にバスケットボールを誘われた。可愛い台湾ギャルも来るというので快く承諾した。

そして当日、僕はいかにもアメリカンな公園のバスケットボールコートに足を運んだ。

台湾ギャルは来なかった。

バスケットボールに興じた後、仲の良い中国人留学生の寮で酒を飲み、その晩は部屋に泊めてもらうことになった。

部屋に入ると、彼の机の上にあるコ◯ドームの箱がふと目に入った。僕は一ヶ月前のある出来事を思い出していた。

 

 

時は遡り大晦日の夜、サンフランシスコ。

街の盛り上がりとは裏腹に早々に布団に入っていた僕に1通の新着LINEが届いた。中国人留学生である。本文は英語であったが訳すとつまりこうである。

「今暇か?ベイエリアに来てほしい」

僕は「See you」と立ち去るマスター・ヨーダのスタンプを貼って目を閉じた。するとまた通知がくるのである。

「今暇か?ベイエリアに来てほしい」

僕は少し怖くなったのでベイエリアに向かうことにした。

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ちなみに断っておくとこの中国人留学生はもちろん男である。なんでも今夜のニューイヤーセレモニーに気になっている韓国人の娘を誘いたく、2人きりじゃ断られると思ったので明らかに暇を持て余していそうな僕を呼んだのだ。失礼な男である。

僕は韓国人プロゴルファーのアン・シネが大好きなので仮にこの娘をアンと呼ぶことにする。男の方は全く興味ないので適当に毛沢東とする。

集合場所に着くと立っていたのは毛沢東だけだった。どうやらまだアンを呼んでいないらしかった。そして僕にアンを呼んで欲しいということをタバコを吸いながら頼んできたのだ。

この男、見た目はインテリヤクザのようでいて実に小心者である。しかし毛沢東は僕の大好きな台湾ギャル達との翻訳機でもあるので持ちつ持たれつの関係でいきたいし、毛沢東はまだ18歳なのでここは大人の余裕で助太刀してやろうではないか。

ところがどっこいアンに連絡するともうすでに予定があるからと断られてしまった。本当に予定があったのかは定かではないが、この時点では僕が単に女の子にフラれただけの図になってしまった。しかし僕は日の出づる国の侍、誤解を解くような情けない真似はしないのだ。見上げた男である。

だがこのままではまずい、果たされぬ約束ほど男同士の信頼関係を揺るがすものはないのだ。なにより初めてのアメリカでのニューイヤーの花火をインテリヤクザと二人で見上げるわけにはいかなかった。

代わりを用意する必要があった。僕が知っている学校の韓国人女性は他に一人しかいなかった。おばさんだった。顔が似ているのでパククネとする。

僕はパククネを呼んだ。OKだった。

負い目から本当のことを言えず、毛沢東にはアンが来ることを伝えると、彼は嬉しそうにアンの写真を見せてくれた。その後コ◯ドームを買いに行くからついてきて欲しいと言われた。待ち合わせに遅れるといけないので薬局まで走った。

真夜中のサンフランシスコはとても冷えた。僕はなぜこんなことをしているのかと考えると涙が出そうになったが、大晦日のミッションストリートがとても走りやすかったことを覚えている。

深夜営業をしている薬局に入った。毛沢東は棚に陳列されていたコ◯ドームの箱を10箱買い物カゴにがさっとブチ込んでいた。僕に侍の魂が眠っていたように、毛沢東に眠っていた中国4000年の爆買いの魂が目を覚ましたのだ。この年の流行語大賞をこの年の最後に生で見ることができただけでも価値があったような気がした。

彼のリュックサックはパンパンになっていた。

 

...

 

以上が僕が見た爆買いの記憶である。

その後パククネがやってきたのだが僕は早々に帰って家で寝ていたので、毛沢東とパククネの中韓首脳会談の結末がどうなったのかは、もはや知る由もない。

しかしながら毛沢東の部屋に依然として10箱とも新品の状態のコンドームが並んでいたことから、パククネと一夜を共にするという最悪の事態は回避できたのだろう。僕はそっと胸を撫で下ろしたのだった。